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福岡・小郡のやさしい調剤薬局

あっという間に、九州北部も梅雨明けしました。降水量が少なく心配です。
私が経験した平成6年の渇水では、給水時間が制限され、
タンクに水を溜めてそこから使っていたのを覚えています。
節水、そして節電にも気をつけて、この夏を過ごすことになりそうです。

 

 

 

夏に活発になる“”は、血液循環の他に、思考や判断をする精神にも関わっています。
汗をかいてドロドロした血液を運ぶため、“”の働きが激しくなります。
そして頻脈や不整脈、動悸、息切れ、不眠などが起こりやすくなります。“”を助けるものを摂りましょう。

 

 

 

”を助ける →玄米、小麦、アーモンド、チンゲンサイ、アサリ、イワシ、シジミ、ひじき、ウーロン茶、
紅茶、コーヒー、ジャスミン、緑茶

 

 

 

 

まだ6月ですが、厳しい暑さになっています。

毎年9~10月くらいまで半袖を着ているくらいなので、
しばらくこの暑さとつき合うことになります。
つい冷たいものを口にしがちですが、消化器官である“”は温かい環境を好むため、
負担が大きくなってしまいます。
夏バテは、“”が冷たいものを消化しにくくなり、
消化不良、食欲不振、下痢などの胃腸障害を起こしている状態です。
消化機能を上げるには、常温か温かいものがいいでしょう。

 

 

 

”を助ける → 穀類、いも類、豆類、ナッツ、枝豆・オクラ・小松菜などの野菜類、
オレンジ、りんご、イワシ、タイ、ブリ、牛肉、

 

 

 

体の熱を冷ます → 麦、春雨、小豆、豆腐、緑豆、アスパラガス、キャベツ、きゅうり、空心菜、クレソン、香菜、ゴボウ、ズッキーニ、セロリ、チンゲンサイ、冬瓜、なす、ほうれん草、もやし、レタス、れんこん、キウイ、スイカ、すもも、パイナップル、バナナ、メロン、レモン、アサリ、シジミ、海藻類、プーアール茶、緑茶

 

 

 

また、ゴーヤー、レタス、ゴボウ、紅茶、コーヒーなどの“苦味”に分類される食材にも、
”を助けたり熱を冷ましたりする働きがあります。

 

 

 

熱中症にも注意です。外だけでなく室内でも起こりうる症状です。
外で活動するときは経口補水液などで水分と一緒に塩分も補い、
室内ではクーラーなどで暑くならないようにして、忘れがちな水分摂取に気をつけましょう。

 

 

 

水分を補う → 豆乳、豆腐、アスパラガス、オクラ、きゅうり、白キクラゲ、ズッキーニ、冬瓜、トマト、れんこん、イチジク、梅、すもも、梨、マンゴー、みかん、メロン、桃、りんご、レモン、鴨肉、牛乳、ヨーグルト、甘酒、プーアール茶、緑茶

 

 

 

今年の夏は、学校のプールが行われたり、イベントが開催予定だったりと、
外出する機会も増えてきそうです。
まだコロナ禍ではありますが、楽しみたいですね。

 

 

 

 

薬膳アドバイザー 勢島智子

 

 

梅雨の季節になりました。アジサイがそこかしこで咲いていて、

色とりどり、花びらの形もいろいろあって、楽しい季節です。

 

 

 

 

この時期、活発に働くのが“脾(主に消化器官)”です。

飲食物を消化して栄養分や水分を全身に送ったり、皮膚や内臓を持ち上げたり、

血管から血液が漏れ出ないようにするという働きを担っています。

 

 

”は“湿(外気の湿気、体の中にたまっている余分な水分)”を嫌うため、

“湿”をためすぎないことが大事です。

日本は海に囲まれているため湿度が高いのですが、この時期は特に影響が大きくなります。

また冷たいものや生もの、水分を多くとるようにもなるので、

”への負担が大きくなってしまいます。“”が疲れてくると代謝が悪くなり、

胃もたれ、食欲不振、疲れやすさ、浮腫、下痢、体の重だるさなどがあらわれます。

”を助けるものや温かいものを摂るようにしましょう。

 

 

 

”を補う → 穀類、いも類、肉類、魚類、豆類、カカオ、アスパラガス、かぼちゃ、
さやいんげん、椎茸、トウモロコシ、マイタケ、三つ葉、アボカド、サクランボ、桃

 

 

 

また、“湿”を汗や尿として排出させたり、

気(生命エネルギー)”の巡りをよくして水分を排泄しやすくしたりする食べものを摂りましょう。

 

 

湿”を取り除く → 玄米、麦、豆類、落花生、アスパラガス、きゅうり、セロリ、
クレソン、パクチー、高菜、チシャ、冬瓜、トウモロコシ、ナス、
豆モヤシ、レタス、スイカ、すもも、マンゴー、メロン、あおさ、
貝類、鯛、すずき、昆布、わかめ、ウーロン茶、紅茶、コーヒー、ココア、
ハイビスカス茶、プーアール茶、緑茶

 

 

”の巡りをよくする → 玉ねぎ、ピーマン、かぼす、グレープフルーツ、
すだち、ネーブル、カジキマグロ、鮭、ジャスミン、八角

 

 

 

トマト・きゅうり・トウモロコシなど、夏野菜の赤黄緑が目に鮮やかです。

冷たくして食べることが多いですが、“”はこれを嫌います。

生野菜で食べるのは朝にして、夜は“脾”を冷やさないようにして休むようにしましょう。

また脂っこいものや甘みの強いもの、味の濃いものも、この時期は控えるようにしましょう。

 

 

薬膳アドバイザー 勢島智子

 

まだ寒い日もありますが、日差しの明るい日も増えてきました。花粉症の我が家ですが、マスク生活のおかげか、まだ症状が軽くすごせています。

 

春は“肝”の働きが活発になります。“肝”は血液の貯蔵と解毒、“気・血・水(体を構成する基本物質)”をスムーズにめぐらせる、という働きをしています。春の陽気にさそわれて活発になりますが、冬の間にためこんだ老廃物を出すため、必死に働くようになります。そして疲れてくると、“肝”にとどまるはずの血液がおさまらず、春の陽気と一緒に上へ上へとあがっていってしまいます。

 

 

頭痛、顔面紅潮、目の充血、のぼせ、いらいら、怒りっぽい、うつ状態、不眠など、体の上部に症状があらわれます。こんなときは、“肝”の解毒作用を助ける食べものをとりましょう。

 

 

 

“血”をなめらかにする → 黒米、黒砂糖、黒豆、納豆、カカオ、菊花、クレソン、セロリ、玉ネギ、青梗菜、菜の花、ニラ、パセリ、レタス、れんこん、クランベリー、ブルーベリー、プルーン、いわし、うなぎ、鮭、サバ、サンマ、ししゃも、牛肉、甘酒、グレープフルーツ

 

 

上がりすぎた“肝”を元に戻す → クレソン、せり、セロリ、トマト、ピーマン、あなご

 

 

春野菜の、菜の花・ふきのとう・たけのこ・たらの芽などは苦味が特徴です。この苦味には“気(体をめぐるエネルギー)”や血液の高ぶりを抑える働きがあります。ただしとりすぎると体を冷やしてしまうので、冷えやすい人は控えめにしておくといいです。

 

頭がクラクラする、目がかすむ、体が冷える、元気が出ない、という人は、必要なところに“血”がめぐっていないかもしれません。“気”をめぐらせるものも“肝”の働きを助けてくれます。香りのよいものもあるので、それも一緒に楽しめます。

 

 

“血”を補う → 黒豆、ナッツ類、ごま、枝豆、キクラゲ、しめじ、どんこ、人参、パセリ、ほうれんそう、よもぎ、レタス、プルーン、いちご、アサリ、あなご、イカ、いわし、うなぎ、かつお、鮭、鯖、ししゃも、しじみ、すずき、タコ、たら、ひじき、ブリ、マグロ、牛肉、鴨肉、豚肉、レバー、卵

 

 

“気”をめぐりやすくする → 玉ネギ、ピーマン、きんかん、グレープフルーツ、ネーブル、みかん、ゆず、マグロ、鮭、ジャスミン

 

 

春は暖かくなり、植物がのびやかに成長する時期です。新生活や新学期、とちょっと緊張する場面もありますが、自然と同じようにゆったりのんびりすごせるよう心がけるといいでしょう。

 

今日はひなまつり。素敵なお花を娘に。

 

薬膳アドバイザー 勢島智子

 

12月に入り、寒さが次第に厳しくなってきました。

寒くなると動物が冬眠に入るように、人も体を休めて春を迎える準備をします。“蔵”という文字で表現されるように、内にエネルギーをためる季節です。忙しい日々には無理がありますが、夜早く寝て朝遅く起きるという生活が理想といわれています。

この時期には、“腎”の働きが活発になるといわれています。“腎”は水分の代謝、そして臓器のエネルギー源をたくわえて成長や寿命に関わっています。

 

“腎”を助ける → 黒米、栗、黒ごま、カリフラワー、キャベツ、ゴボウ、どんこ、ブロッコリー、マッシュルーム、ブルーベリー、エビ、ししゃも、スズキ、鯛、鰹、鶏肉、豚肉

 

水分代謝を助ける → 玄米、はと麦、小豆、黒豆、カカオ、落花生、冬瓜、白菜、海苔、わかめ、鴨肉、ウーロン茶、紅茶、ココア、コーヒー、緑茶

 

 

 

“鹹(しおからい)”味も“腎”を助ける働きをもっています。筋肉の凝りをほぐす、しこりを小さくする、また便秘を解消するという効果があります。ただし摂りすぎには気をつけましょう。

 

“鹹”味の食材 → 塩、味噌、醤油、わかめ、昆布、ひじき、あさり、しじみ、いわし、海苔、めざし、ちりめんじゃこ

 

 

 

寒さで体が冷えると、高血圧、頭痛、頻尿、むくみ、膀胱炎、下痢、関節痛、冷え性などの症状がでてきます。体を温め、循環をよくする食材を摂りましょう。

 

体を温める → 穀類、れんこん・大根などの根菜類、ニラ、ネギ、生姜、唐辛子、山椒、肉類、魚介類、

 

“気”を巡らせて血流を良くする → そば、らっきょう、チンゲンサイ、玉葱、くわい、きんかん、みかん、ゆず、マグロ、鮭、ジャスミン、酢、酒

 

“血”を補う → 黒豆、ナッツ類、にんじん、ほうれんそう、レタス、プルーン、魚介類、牛肉、鴨肉、豚肉、卵

 

 

 

これから、お鍋やおでん、年末年始のおそばやおせち、お雑煮など、季節ならではのごはんを食べる機会もあります。おいしいものを食べて、寒い冬を元気に楽しみましょう。

 

薬膳アドバイザー 勢島智子

今年の夏も一気に雨が降りました。雨とともに一時期涼しくなりましたが、まだ残暑が厳しいです。朝晩少し涼しくなった気がしますが、この昼間との気温差に体調を崩さないよう気をつけていきましょう。それと同時に、空気の乾燥も感じ始めました。肌トラブルが増えたような気がします。秋には“肺・大腸”の働きが活発になります。“肺”は呼吸を行う器官ですが、中医学では“気(生命エネルギー)”・“血(全身に栄養をおくるもの)”・“水(“血”以外の体内の水分)”の流れを調節する働きもしています。冷えて乾燥した空気は、はじめは体の表面から、次第に体の内部へと入り込んでいきます。皮膚や髪、のどのかさつきから、咳や喘息、肺炎、腸にも影響して便秘を起こしやすくなります。肺を潤すものを摂りましょう。

 

肺を潤す → 山芋、蜂蜜、アーモンド、ぎんなん、松の実、落花生、クレソン、春菊、

百合根、レンコン、イチジク、オレンジ、柿、かぼす、梨、バナナ、

みかん、りんご

 

咳を止める → 蜂蜜、水飴、湯葉、アーモンド、松の実、落花生、生姜、ニンニク、

百合根、イチジク、梅、梨、海苔

 

痰(余分な水分)を取りのぞく → 玄米、里芋、豆乳、湯葉、アーモンド、栗、落花生、

えのきだけ、かぼちゃ、春菊、生姜、大根、タマネギ

ニンニク、マッシュルーム、梅、梨、ゆず、りんご、

レモン、あおさ、あさり、昆布、ししゃも、海苔、

ハマグリ、もずく、わかめ、ウーロン茶、プーアール茶

 

便通を良くする → 蜂蜜、ひよこ豆、ナッツ類、ごま、松の実、えのきだけ、オクラ、

小松菜、ごぼう、しめじ、白菜、ほうれんそう、マッシュルーム、

レタス、アボカド、パイナップル、バナナ、はも、ヨーグルト、ごま油

 

食物には味がありますが、中医学では“五味(酸味・苦味・甘味・辛味・しおからい)”に分けられます。このうち辛味は、体を温めて余分な水分や“気”を発散させる性質があります。また、辛味には肺や大腸を活性化する働きもあります。ゾクゾクする、カゼひきかけているな、というまだ体の表面に邪気がある時には、この辛味を少量摂ることで、発散して体の中に入れるのを防ぐことができます。ただし、汗をかいて乾燥してしまうので、潤すものを同時に摂るようにしましょう。

 

“気”の巡りを良くする → ネギ、生姜、唐辛子、八角

 

今はまだ暑い日々ですが、次第に涼しくなり、冬に向かっていきます。新米に山芋、レンコン、里芋…と旬の食材には、その時期に必要な栄養が含まれています。また、寒い冬への備えにもなります。店頭に並ぶブドウや梨、栗なども、この時期でないと出会えないものばかりです。おうち時間を過ごす楽しみのひとつにするのもいいですね。

薬膳アドバイザー 勢島智子

 

九州北部も梅雨が明けました。むっとする空気で、息をするだけで体温がじわじわ上がっているような気がします。遮熱効果のある日傘や帽子、冷たい飲み物やクールタオルなどを持ち歩いて、熱中症対策をしましょう。また熱中症は室内でも十分起こりうるので、部屋を涼しくしてこまめに水分を摂りましょう。

 

この時期は、血液の循環や精神活動に関わる“心”の働きが活発になります。暑くなると汗をかいて体温調節しますが、血液中の水分やミネラルも出ていきます。そして心臓はドロドロした血液を全身にまわさなければならなくなり、疲れてしまいます。その結果、頻脈や不整脈、動悸、息切れ、不眠などが起こりやすくなります。外での活動やスポーツ、入浴など汗をかく前後には水分やミネラルを補っておきましょう。また“心”を助けるものを摂りましょう。

 

“心”を助ける → 小麦、ひじき、豚の心臓、ウーロン茶、紅茶、コーヒー

 

暑さに加えて、日本の夏は湿度の高さも過ごしにくさにつながります。汗腺を閉じたり開いたりと、体の“湿(体の余分な水分)”を調整する皮膚に負担がかかり、湿疹や炎症が起こりやすくなります。また冷たいものを食べたり飲んだりすることも多くなるため、“湿”を嫌う胃腸の働きが弱まり、消化不良や食欲不振、だるさなどの症状も出てきます。清涼飲料水やアイスクリームなどの冷たいものの摂りすぎには注意して、食材そのものが持つ“さます”効果を利用してみてはいかがでしょうか。

 

体にこもった熱をさます または 余分な水分を出す

 → 夏野菜・果物、はるさめ、豆類、豆腐、鯛、昆布、しじみ、海苔、ひじき、

もずく、わかめ、卵、紅茶、コーヒー、緑茶、プーアール茶、ココア

 

夏野菜に代表されるゴーヤーやレタス、ごぼう、また魚の内臓や緑茶・紅茶・コーヒーなどには苦味があります。この苦味には心臓の働きを強化、また、消炎・止血・解熱・利尿効果があります。ただし摂りすぎると胃腸を冷やしてしまうので注意です。

 

胃腸を休めたいときは、温かいものを摂りましょう。辛味の食材、生姜やネギ・ニラ・シソなどを使って体を温めるのもいいでしょう。

消化吸収を助ける → 穀類、いも類、野菜、オレンジ、リンゴ、魚類、牛肉、卵

 

これから気温の高い日が7月、8月、9月、と続いていきます。お盆を過ぎると少し和らぐ気がするので、毎年お盆まで頑張ろうと自分に言い聞かせています。暑さも汗も日焼けも苦手ですが、洗濯物の乾きには満足な季節です。トマトや冷や奴もこの時期が一番美味しい気がします(年中食べてはいるのですが・・・)。楽しみをみつけて過ごせるといいですね。

薬膳アドバイザー 勢島 智子

今年は例年より早い梅雨入りで驚きました。肌寒い日があるかと思えば、真夏のような汗ばむ陽気の日もあります。梅雨明けしたあとの暑い夏に体調を崩さないよう、今のうちに外気浴して体を慣らしておくといいと思います。

 

梅雨の時期は“脾・胃(主に食物の消化吸収、水の運搬に関わる)”の働きが活発になってきます。“脾”が疲れてくると、消化不良や食欲不振、胃もたれ、下痢、便秘などの胃腸トラブルや、口のまわりの吹き出物や口内炎、皮膚湿疹の悪化などの口や肌へのトラブルが起きやすくなります。“脾”の働きを助けるものや、体内の余分な水分を出す食べものをとりましょう。

 

“脾”を助けるもの → 穀類、芋類、豆類、肉、魚、オレンジ、リンゴ、野菜、卵

 

水分排泄を促すもの → 玄米、春雨、豆類、カカオ、落花生、アスパラガス、きゅうり、グリーンピース、クレソン、香菜、チシャ、冬瓜、とうもろこし、なす、スイカ、スモモ、ブドウ、マンゴー、メロン、あさり、鯛、昆布、スズキ、海苔、わかめ、ウーロン茶、ココア、紅茶、コーヒー、プーアール茶、緑茶、豆腐

 

発汗して水分を排泄するもの → 生姜、ネギ、しそ、香菜、ミョウガ、三つ葉

 

雨の日が続くし、緊急事態宣言は出ているし、と気分が落ち込みがちになってしまいますが、インドア派の息子はやったーと家で遊ぶのを楽しみにしています。今だからできること(しなきゃいけないことはさておき)、たとえば読書、映画鑑賞、料理・・・なんかを楽しんでみてもいいですね。

 

薬膳アドバイザー 勢島 智子

 

日中は気温が上がり、空の明るい日が多くなってきました。しかし日が落ちるとまだ寒く感じます。気温差に気をつけて過ごしましょう。

春は“肝”の働きが盛んになります。“肝”は中医学では、全身の“気(生命を動かすエネルギー)”“血(血液や栄養分)”をのびやかにまわす、血液の貯蔵と全身の血液量の調節、血液の解毒、という働きをしています。

春は新学期や職場の異動など、環境の変化の多い時期です。“肝”はストレスに弱く、炎症を起こすと春の陽気もともなって、“気”が上へ上へと高ぶってしまいます。イライラして怒りっぽくなる、のぼせやめまい、頭痛や目の充血など、体の上部に症状が出やすくなります。のびやかにまわせるよう、“気”の流れをととのえることも必要です。またゆっくりのんびりリラックスした気分を心がけることも大切です。

“肝”の炎症を抑える → 菊花、クレソン、シシトウ、セリ、セロリ、トマト、ピーマン、穴子、シジミ

 “気”をおろす → シナモン、カモミール、なつめ、しそ、ペパーミント

 心を落ち着ける → 玄米、小麦、アーモンド、チンゲンサイ、ユリ根、あさり、イワシ、カキ、シジミ、ウーロン茶、紅茶、緑茶、コーヒー、ジャスミン

 

 

冬は寒さに耐えるために体に溜め込んでいますが、春は木々が芽吹くようにそれらを外に排出しようとします。鼻炎や花粉症のくしゃみや鼻水、目の充血やかゆみ、また皮膚の湿疹・かゆみなどの症状にあらわれます。これらの原因であるドロドロとした血液は“肝”で解毒されます。“肝”の働きを助けるものをとりましょう。また酸味には、水分を中にとどめておく働き、そして“肝”を助ける働きもあります。春野菜に特有の苦味は、“気”や“血”の高ぶりを抑えてくれます。

 

 “肝”を助ける → 椎茸、いちご、うなぎ、ししゃも、スズキ、レバー

 血流を良くする → 黒砂糖、カカオ、サンザシ、菜の花、ニラ、パセリ、ふき、三つ葉、れんこん、クランベリー、グレープフルーツ、サフラン、酢

 酸味のあるもの → りんご、さくらんぼ、かぼす、梅、レモン、杏、みかん、サバ、ブリ、酢

 

暖かくなり外出しやすくなってきましたが、新型コロナウイルスも花粉症もまだまだ油断できません。とはいえ、2021年の春はたった一度!やりたいこと、やれることをみつけていきたいですね。

 

薬膳アドバイザー 勢島 智子

今年も、残すところあとひと月となりました。あっという間の一年だった気がします。師走の名のとおり、何か気忙しい毎日を過ごしています。

冬は“腎”の働きが盛んになります。“腎”はよく知られている水分代謝以外にも、生命エネルギーを蓄えているところといわれ、人の成長や生殖、免疫や老化に深く関わっています。これからぐっと気温が下がり寒くなってくると、循環が悪くなったり体が縮こまりやすくなったりして、痛みや筋肉のけいれんなどを起こしやすくなります。また空気が乾燥しているので、風邪や皮膚の乾燥・かゆみにも注意が必要です。

“腎”を助ける → 黒米、カシューナッツ、栗、黒ゴマ、カリフラワー、キャベツ、ごぼう、どんこ、ブロッコリー、マッシュルーム、プルーン、ブルーベリー、いとより、うなぎ、エビ、さより、ししゃも、すずき、鯛、かつお、鶏レバー、豚肉

体を温める → 黒砂糖、シナモン、しそ、生姜、ニラ、ネギ、らっきょう、エビ、マグロ

 

また、“腎”は“脾(消化器官)”と一緒に“気(生命エネルギー)”“血(血液)”の生成にも関わっています。

“気”を補う → 穀類、イモ類、大豆、カカオ、かぼちゃ、椎茸、まいたけ、穴子、イワシ、うなぎ、エビ、かつお、鮭、鯖、タコ、タラ、ブリ、マグロ、肉類

“血”を補う → 黒豆、ナッツ類、ひじき、きくらげ、しめじ、人参、ほうれんそう、レタス、プルーン、あさり、イカ、イワシ、うなぎ、牡蠣、かつお、鮭、鯖、しじみ、すずき、タコ、タラ、ひじき、ブリ、マグロ、肉類、卵

“気”を巡らせて血流を良くする → 玉ねぎ、みかん、ゆず、マグロ、鮭、ジャスミン

もし、風邪をひいてしまったときには?

咳がでるときは肺を潤すもの → 蜂蜜、ナッツ類、梨、春菊、山芋、れんこん、大根、みかん

熱がでるときは体の熱を下げる(体を冷やしすぎると良くないので、体を温める食材を一緒にとる) → きゅうり、セロリ、トマト、白菜、レタス、れんこん、豆腐、わかめ、あさり

 ※ただし熱があっても寒気があるときは、体を温める食材をとる

まだ猛威を振るっているウイルスですが、手洗い・うがいなどの予防プラス食事をしっかりとって、体の調子を整えておきましょう。

薬膳アドバイザー 勢島智子

朝晩の気温が下がり、ずいぶん過ごしやすい季節になりました。
日中はまだ暑い日もあるので、気温の差に注意が必要です。

 

秋になると涼しくなり、空気が乾燥してきます。
涼しさで毛穴が閉じてしまい発汗が十分に行われなくなり、
口や鼻などが代わりに働くようになります。
そのため、口や鼻、のどが炎症を起こし、風邪をひきやすくなります。
また皮膚や髪も乾燥し、便秘傾向にもなります。
中医学で秋は、“肺”と“大腸”の働きが盛んになるといわれています。
“肺”は呼吸だけでなく“気(生命エネルギー)”や体液の流れを調節する役割も担っています。

秋の味覚の柿や梨には、肺を潤す働きがあります。
ただし体を冷やしてしまうので、摂りすぎには気をつけましょう。

体を潤すもの → 山芋、ナッツ類、白キクラゲ、百合根、れんこん、エリンギ、オクラ、かぶ、ほうれん草、イカ、牡蠣、ブリ、豚肉、卵、チーズ、ヨーグルト、柿、梨、みかん、りんご

腸を助けるもの → 蜂蜜、ナッツ類、胡麻、きのこ類、オクラ、小松菜、ごぼう、白菜、ほうれん草、レタス、パイナップル、バナナ、ヨーグルト

“肺・大腸”の働きを助けるのに“辛味”があります。
体を温めて余分な水分や“気”の流れを整えて発汗を助ける作用があり、
大腸の動きを改善する作用もあります。
ねぎ、生姜、ニンニク、唐辛子など、適度に摂るといいでしょう。

 

寒くなる冬に向けて、免疫力を高めておきましょう。

免疫力を高める → 米、大豆、いも・れんこんなどの根菜類、きのこ類、
いわし・エビなどの魚介類、肉類

 

新型コロナウイルスにより、自粛生活がまだしばらく続きます。
あっという間に季節が過ぎてしまわないよう、日々を楽しんでいきたいですね。

薬膳アドバイザー 勢島智子

 

 

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